地球観測衛星Aquaが撮影した米テキサス州エルパソの砂嵐です。エルパソでは3月から5月にかけてが砂塵の飛散が活発な時期となりますが、2025年は干ばつにより、その傾向が特に顕著になっています。メキシコのシウダー・フアレスも写っています。

Credit: NASA

エルパソ(スペイン語で「峠」の意)は米テキサス州最西端に位置する都市で、メキシコとの国境となっているリオグランデ川の北東岸、シウダー・フアレスの対岸に立地し、市の西と北はニューメキシコ州との州境に接しています。ヒューストンとロサンゼルスのほぼ中間にあり、そのいずれからも1,100km前後の距離です。人口は約70万人で、テキサス州では第6、全米では第23位の規模です。市の人口の約8割がヒスパニックまたはラテン系です。この地の歴史は古く、10,000年前には既に、古代のネイティブ・アメリカンが住み着き、12世紀中盤には農耕も行われていたと考えられています。やがて16世紀に入るとスペイン人の入植が始まり、1680年にはスペイン人によってイズレタ伝道所が建てられました。南北戦争の終結後には、エルパソに相次いで鉄道が開通し、鉱業をはじめとする産業が発展し、人口が急増しました。今日では、エルパソはメキシコとの貿易の一大拠点として、またテキサス州西部およびニューメキシコ州南部の広い範囲にわたる地域の経済・医療・交通・教育・文化の中心地として発展を遂げています。

地上の様子はこちらです。

Credit: El Paso Times

参考文献: ‘s Tweet
地球俯瞰画像を見る: LiVEARTH