NASAの地球観測衛星TerraとAquaが撮影した北極圏のバレンツ海の植物性プランクトンの大量発生の様子です。

Credit: NASA

植物プランクトンは「食物連鎖の基礎生産者」「二酸化炭素の調整者」として、極めて重要な役割を持ちます。植物プランクトンは太陽光と水と二酸化炭素から酸素と有機物を生成して成長、増殖し、動物プランクトンに食べられ、更に高次の食物連鎖へと続いていきます。この過程で、二酸化炭素を吸収、酸素を生成し、地球の環境に大きく貢献しています。

ちなみに、バレンツ海は、北極海のヨーロッパ側の一部で、オランダの探検家ウィレム・バレンツにちなんで命名されました。北西はスバールバル諸島、北東はゼムリャフランツァヨシファ、東はノヴァヤゼムリャ、南はスカンディナビア半島(コラ半島を含む)などに囲まれています。バレンツ海は北極圏に位置するため、海上の気候は寒冷ですが、暖流であるノルウェー海流の影響が及ぶ海域に面したロシア領ムルマンスク(コラ半島)や、ノルウェー領ヴァードー(バランゲル半島)は、冬でも海面が凍結しない不凍港です。反面、北部や東部、南部の白海付近などは冬季には氷結します。1500年代に、捕鯨や、アジアへの北東航路開拓を目的に、オランダやイギリス、ロシアなどによって、この付近でも航海が行われるようになりました。

地上の様子はこちらです。

Credit: Wikipedia

参考文献: NASA Earth’s Tweet
地球俯瞰画像を見る: LiVEARTH