ダグ・ハーレー宇宙飛行士がISSから撮影したリビアのベンガジです。

Credit: Doug Hurley, NASA

ベンガジは、リビア北東部に位置する主要な港湾都市で人口約63万人です。アラビア語ではバンガーズィ([bənˈʁɑːzi])と呼ばれます。地中海に臨み、三方を山と砂漠に囲まれ、対岸のギリシャからは400kmしか離れていません。麓には肥沃な農耕地があり、オリーブ、果物、野菜が採れます。半乾燥気候、南部は砂漠気候で、降水量は年間合計で300mmを下回ります。古代ギリシア時代には植民地キレナイカの中心都市であり、ヘスペリデス(後に近隣の4都市と統合してペンタポリス)と呼ばれ、サハラ砂漠を縦断するアラブ隊商の拠点となるとともに隊商路の起点として繁栄。それを象徴するように、ベレニケ跡地にプトレマイオス朝、ローマ属州期の石墓が多数残っています。戦後はキレナイカ首長国の首都となり、リビア連合王国が成立した後は、トリポリとともに首都となりました。20世紀初頭にイタリアに占領され、港湾が整備されたことから、1930年代には商業上、軍事上の要地として重要な位置を占めるようになりました。またこの時期に多数のイタリア人が移住しました。

地上の様子はこちらです。

Credit: Wikipedia

参考文献: Doug Hurley’s Tweet
地球俯瞰画像を見る: LiVEARTH