若田光一宇宙飛行士がISSから撮影したヒマラヤ山脈とチベット高原です。

ヒマラヤ山脈はアジアの山脈で、地球上でもっとも標高の高い地域です。インド亜大陸とチベット高原を隔てている無数の山脈から構成される巨大な山脈で、西はパキスタン北部インダス川上流域から、東はブラマプトラ川大屈曲部まで続き、ブータン、中国、インド、ネパール、パキスタンの、東アジアおよび南アジアの5つの国にまたがっています。いずれも最大級の大河であるインダス川、ガンジス川、ブラマプトラ川、黄河、長江の水源となって数々の古代文明を育み、このヒマラヤ水系には約7億5,000万人の人々が生活しています。ヒマラヤは、広義の意味ではユーラシアプレートとインド・オーストラリアプレートの衝突によって形成された周辺の山脈で、カラコルム山脈、ヒンドゥークシュ山脈、天山山脈、崑崙山脈などを含んでいます。
チベット高原はユーラシア大陸の中央部に広がる世界最大級の高原です。チベット高原南部に東西に横たわるヒマラヤ山脈の南には、ネパール、ブータン、インドなどが位置しています。チベット高原は北上するインドプレートがユーラシアプレートに衝突した衝突境界の北側に形成された高原地帯です。この地域で最も高度のあるヒマラヤ山脈も衝突境界に形成された山脈です。この衝突境界の形成はインドプレート上にインド大陸よりなる大陸地殻がユーラシアプレートの下へ沈み込むことによって形成されました。チベット高原は、黄河の上流部のマチュ河、長江(揚子江)の上流部のディチュ河、メコン河、サルウィン川(怒江)、インダス川、ガンジス川の上流ヤルンツァンポ河など国際河川の単一水源では世界最大級です。
地上の様子はこちらです。

参考文献: Koichi Wakata’s Tweet
地球俯瞰画像を見る: LiVEARTH