セルゲイ・クド-スべルチコフ宇宙飛行士がISSから撮影した、アフリカ北西部、モーリタニアの中央部に位置する巨大な環状構造、リシャット構造です。直径は約50kmに及び、宇宙空間からでないとその全容は掴めませんが、その形状から「アフリカの目」、「サハラの目」と呼ばれることもあります。

Credit: Sergey Kud-Sverchkov, Roscosmos

周囲はサハラ砂漠に囲まれ、標高100~200mほどの高台の中に、窪地となったリシャット構造が存在します。構造内部は、同心円上に標高100mほどの山が幾重にも重なっています。発見当初は、隕石の衝突によるクレーターと思われていましたが、調査の結果、特有の鉱物が存在しないこと、直径に比べて深さが浅いことなどから、これは否定されています。山を形成するのはカンブリア紀の固い岩石であり、長年の風化や浸食によって、柔らかい岩石部分が削られ、このような地形が形成されたとされています。また、環状となったのはドーム状の隆起運動のためと考えられています。

地上の様子はこちらです。

Credit: Wikipedia

参考文献: Sergey Kud-Sverchkov’s Tweet
地球俯瞰画像を見る: LiVEARTH