マルクス・ワント宇宙飛行士がISSから撮影したモンゴルのフブスグル湖です。画像の通り、冬にはフブスグル湖の湖面は完全に凍結します。

Credit: Marcus Wandt, ESA, NASA

フブスグル湖(モンゴル語: Хөвсгөл нуур)は、モンゴル北西部にある大きな淡水湖で、貯水量ではモンゴル最大、面積ではオヴス湖に次いでモンゴル第2位です。フブスグル湖の最大水深は262mで、アジアの淡水湖では有数の水量を誇り、モンゴルの淡水の70%を擁します。水質はよく、処理なしでそのまま飲用できる、モンゴル国内でも重要な水源です。気候が乾燥しているうえ湖の多くが塩湖という草原地帯にあって、清浄な淡水湖であるフブスグル湖は神聖な湖とされてきました。フブスグル湖の湖沼型は極貧栄養湖(ultraoligotrophic)でリンや窒素といった栄養塩類濃度が極めて少なく、水の透明度は平均18メートル以上と非常に高いです。このためバイカル湖などと比べ魚の種類は少なくなっています。冬季のトラック運送は、通常の道の代わりに近道となるフブスグル湖の氷上を通っていましたが、車からの油漏れや、冬季の気温上昇でトラックやジープが氷を割って湖中に転落する事故が相次ぎ、水質汚染が懸念されることを理由に氷上の走行は禁じられるようになりました。

地上の様子はこちらです。

Credit: yulia Denisyuk, National Geographic

参考文献: Marcus Wandt’s Tweet
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