地球観測衛星しきさい(GCOM-C)が撮影した九州付近の黄砂です。

Credit: JAXA

黄砂は、特に中国を中心とした東アジア内陸部の砂漠または乾燥地域の砂塵が、強風を伴う砂塵嵐などによって上空に巻き上げられ、春を中心に東アジアなどの広範囲に飛散し、地上に降り注ぐ気象現象です。気象現象としての黄砂は、砂塵の元になる土壌の状態、砂塵を運ぶ気流など、大地や大気の条件が整うと発生すると考えられています。発生の頻度には季節性があり、春はそういった条件が整いやすいことから頻繁に発生し、比較的遠くまで運ばれる傾向にあります。一方、黄砂が自然環境の中で重要な役割を果たしていることも指摘されています。飛来する黄砂は、洪水による氾濫堆積物や火砕物と並ぶ堆積物の一種であり、土地を肥やす効果がある。また、黄砂には生物の生育に必要なミネラル分も含まれており、陸域だけではなく海域でもプランクトンの生育などに寄与しています。

地上の様子はこちらです。

Credit: Wikipedia

参考文献: JAXA’s Tweet
地球俯瞰画像を見る: LiVEARTH